■ 煮 豆


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 近所に、煮豆屋さんが、あったった。
 ビニールの小袋でさ。
 ちっちゃけえ輪ゴムで、口ぃ、とめであったった。
 町の店屋さんさ、おろすてだんだぁね。
 ふた袋で15円。
 ひと袋、7円50銭。
 ひと袋は、売んねーのす、ふつーは。
 それを、小銭っこ、にぎりしめで、買いに行ったった。
「もーす!
 もーす!
 けどがんせ!
 ひとぉづ、けどがんせ!」
 おばさんか、ねーさんのようた人が、奥がら出はってきて、売ってけだった。
 7円に、負げでもらってだんだぁね。
 60年代だぁもの、さすがに50銭っつー小銭はながった。
 ひと袋、売ってもらって、おやつ代わりに食ったった。
 晩のおかずっこにすたごども、あったぁべぇ。
 んだども、おやつに、よぐ食ったぁのを覚えでる。
 歩ぎながら、袋がら、そのまま食うのさ。
 最後には、袋ぉ、さがさまにすて、上ぇ向いで、汁ぅ絞って、吸ったった。
 あの煮豆、うんまがったぁなぁ。


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by miyako_monogatari | 2009-10-25 05:51
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