■ 猿丸太夫


a0115014_410102.jpg

 昔むかし、京の都に、猿丸太夫(さるまるだゆう)という人がいた。
 なにか帝(みかど)の怒りにふれることがあったものか、都からはるばると、みちのくまで流されてきた。
 そうして、いまの宮古――横山の里にあずけられ、宮守となった。
 その住まいは里びとから、猿丸屋敷と呼ばれた。

   奥山に もみじ踏みわけ 鳴く鹿の
       声きくときぞ 秋は悲しき

 百人一首や古今集にある有名な歌。
 これは、猿丸太夫が、横山の地で詠んだものだ。
 帝は、この歌を伝え聞いて、いたく感じいった。
 そうして太夫を許した。
 太夫は京の都に戻った。
 あとを偲んで、横山の里びとは、獅子踊りを横山のお宮に奉納する。
 獅子というのは太夫の愛した鹿のことだ。
 この獅子踊りが、いまに小沢(こざわ)の獅子踊りとして伝わっている。
 そんな言い伝えが、横山のお宮――八幡さまには残っている。


                 宮古 on web
[PR]
by miyako_monogatari | 2009-02-09 11:08
<< ■ 横山の伝承 ■ 横 山 >>